完全ハードディスク抹消ソフトでパソコンのデータを確実に消去


パソコンを処分するときは、保存したデータが漏えいしないか不安になりますよね。パソコンの中には個人情報がたくさん入っているのでとても心配になります。しかし、完全ハードディスク抹消というソフトを利用すると、ハードディスクを読み取られないようにデータを完全に消去することができるようになります。


今回は古くなったノートパソコンを廃棄するために、完全ハードディスク抹消を使って、ノートPCの内蔵ハードディスクを丸ごと消去してみました。そのレビューをご紹介します。




完全ハードディスク抹消ソフトでパソコンの内蔵ハードディスクを消去



完全ハードディスク抹消は、パソコン内蔵のハードディスクや外付けハードディスク、USBメモリなどを消去してくれるソフトです。


PC本体に内蔵されているハードディスクを消去するためには2通りの方法があります。

1)ソフトをインストール後、再起動して抹消ソフトを実行

2)CD-ROMを利用して、PC起動時にCDを読み込んで実行


1)の方法は完全ハードディスク抹消をインストールした後にパソコンを再起動すると、抹消ソフトが起動し、ゼロライト(ハードディスクにゼロを書き込む方法)でデータを削除します。簡単に、しかも高速に削除できるのがメリットですが、ゼロを書き込むだけではデータを読み取られる可能性が残るため、あまりおすすめではありません。


2)の方法だと、抹消レベルを選択することができて、より安全にデータを削除することができるようになります。


そこで今回はCDを利用して、パソコン起動時に抹消ツールを起動する方法で内蔵ハードディスク(システムドライブ)を消去してみました。

CD-ROMを利用して抹消するための設定


今回私が使用した完全ハードディスク抹消ソフトは、アマゾンからダウンロード販売の形式で購入したものです。配送を待つ手間がない分早く使うことができて、しかも価格が安いのがメリットです。


しかし、CDから起動して内蔵ハードディスク(OSがインストールされているドライブ)を消去するためには、自分で起動用のCD-ROMを作成する必要がありました。パッケージ版も販売されていますが、そちらの方では起動用のCD-ROMが付属しているようですので、面倒だと思う人はパッケージ版を購入するのが手っ取り早いです。


私が購入したダウンロード版は、ソフトをダウンロードすると、下の画像のように、CD作成版とDL版というものが含まれています。






起動用のCDを作成するためには、CD作成版のフォルダを利用します。このフォルダ内にあるBluestCDBurner.exeというファイルを実行すると、下のような画面が起動し、簡単に起動用のCDを作ることができます。CDを自分で用意しなければならないのと、パソコンにDVDドライブなどの光学ドライブが内蔵もしくは接続されている必要がありますが、詳しい知識がなくても、画面の指示に従えば、数クリックで簡単にCDを作成することができました。





CDから起動するように設定

CDを利用して内蔵ハードディスクを抹消するためには、パソコンの起動の順番を変更する必要があります。通常はハードディスクから起動するような設定になっていることが多く、この場合にはCDからうまく起動してくれません。


CDから起動するようにパソコンを設定するためには、下の写真のように、パソコンを起動してすぐの画面から、BIOSと呼ばれる設定用画面を開きます。多くのパソコンで、起動直後の画面でファンクションキー(下の画像の場合はF2キーもしくはF12キー)を押すことによって、BIOS画面を見ることができます。どのキーを押せばよいかはパソコンによって変わりますので、ご使用のパソコンで確認してみてください。起動直後の画面の右下などに表示されていることが多いです。




BIOS設定で、起動の順番を変更している画面です。このパソコン(Dell製ノートPC)の場合は、一番上にCD/DVD-CD-RWドライブを持ってくることによって、起動後すぐに光学ドライブが読み込まれるように設定しています。






消去の手順~抹消レベルを指定できるから安心

実際にCDから起動すると、以下の写真のような画面になります。設定画面の表示通りに進んでいけば、簡単にハードディスクを抹消できます。





ディスクの選択画面です。抹消したいものを選びます。




抹消方式を選択します。一番抹消レベルが低いのはゼロライト方式です。完了までの時間は短いですが、データを復元される可能性が残ります。一番抹消レベルが高いのはPeter Gutomann方式ですが、完了するまでの時間がかかります。今回私は、米国国防総省準拠方式を選択しました。この方法は企業内で最も一般的に使用されている方法ですので安心して選択できます。アメリカの国防総省というのが、とても信頼できる感じです。抹消方式を選択できるので安心ですね。




消去を実行中の画面です。




抹消完了後の画面です。レポートが表示され、問題なく終わったことがわかります。





実行完了までの時間


今回私は2台のノートパソコンをこのソフトを使って消去しました。下の表に、ハードディスクの容量と所要時間をまとめています。

   ハードディスク容量 所要時間 
 東芝製ノートPC 約60GB  1時間30分 
 Dell製ノートPC 約300GB 6時間


当然ですが、ハードディスクの容量が大きくなるほど、抹消完了までの所要時間は長くなります。内蔵ハードディスクの場合は上記のような感じで比較的早く終わりますが、USBでの外付けハードディスクを抹消する場合にはもう少し時間がかかるようになります。

  

まとめ

今回、完全ハードディスク抹消ソフトを使って、パソコンの内蔵ハードディスクを完全に消去することができました。とても簡単に、しかもデータをしっかりと消去してくれて、復元の可能性がなくなるので安心できます。パソコンを廃棄するときにも使えますので、安心して捨てることができます。


 完全ハードディスク抹消



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